最近はスマートフォンやタブレットを見る時間が増え、若い方でも「ストレートネック」や「スマホ首」と呼ばれる姿勢がみられることが増えています。
長時間うつむいた姿勢を続けると、首を支える筋肉に負担がかかり、首こりや肩こり、筋疲労の原因になります。
では、この状態が将来「首下がり症候群」につながることはあるのでしょうか?
現在のところ、スマホ首やストレートネックが直接、首下がり症候群を引き起こすとは証明されていません。
ただし、首を支える筋肉の機能を保つためにも、若いうちから姿勢や運動習慣を意識することは大切です。
首下がり症候群とは
首下がり症候群(Dropped Head Syndrome:DHS)は、首を後ろから支える筋肉の筋力低下や機能障害などによって、頭が前へ大きく垂れ下がる状態です。
症状が強くなると、あごが胸に近づき、正面が見にくくなる「前方注視障害」が起こります。
立っている時や歩いている時に首が下がっていても、仰向けになると頭の位置が改善するケースがあります。
また、
・朝は比較的問題ない
・夕方になると首が下がる
・歩いている時に症状が出る
など、筋肉の疲労とともに症状が強くなる場合もあります。
主な症状
初期には、
・首や肩のこり
・首の違和感
・背中の痛み
・頭を支えるのがしんどい
といった症状がみられることがあります。
進行すると、
・前が見にくい
・歩きにくい
・食事がしにくい
・飲み込みにくい
など、日常生活に影響することもあります。
首が前へ下がることで、背中・骨盤・下肢など身体全体で姿勢を補うようになり、首以外にも負担が広がる場合があります。
首下がり症候群の原因
首下がり症候群にはさまざまな原因があります。
加齢や首・背中の筋力低下だけでなく、
・パーキンソン病
・重症筋無力症
・ALSなどの神経・筋疾患
・頸椎の変形
・外傷や頸椎手術後
・自己免疫疾患や内分泌疾患
などが関係している場合もあります。
そのため、「首の筋肉が弱いだけ」と自己判断するのは注意が必要です。
治療・対策
原因となる病気がある場合は、その治療が優先されます。
状態に応じて、
・リハビリテーション
・頸椎カラーなどの装具
・首や背中を支える筋肉の運動
・手術
などが検討されます。
日頃の対策としては、長時間同じ姿勢を続けないことも大切です。
スマートフォンを見る時は、できるだけ画面を目線に近づけ、首を深く曲げた姿勢を長時間続けないようにしましょう。
日頃からできる「首を支えるための運動」
後頭部を押す運動
仰向けになり、後頭部で枕を軽く押します。
5~10秒程度キープし、ゆっくり力を抜きます。
首を無理に反らす必要はありません。
肩甲骨を寄せる運動
背筋を軽く伸ばし、左右の肩甲骨を背中の中央へ寄せます。
肩をすくめず、5秒程度キープしましょう。
※すでに首が大きく下がっている方や、手足の力が入りにくい・飲み込みにくいなどの症状がある場合は、自己判断で運動せず医療機関を受診してください。
まとめ
首下がり症候群は、単なる猫背や肩こりとは異なり、神経や筋肉の病気が隠れていることもあります。
「最近頭を支えるのがしんどい」「夕方になると首が下がってくる」と感じる場合は、早めに整形外科や脳神経内科などで原因を調べることが大切です。
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